
真紀子さん ようやく、初ステージを区切りきれたようです。
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龍先生にメッセージを送ってから数日後、再びオンラインで話をする機会を得た。
「お久しぶりですね、真紀子さん。」
画面越しに微笑む龍先生の顔を見て、少し緊張しながらも安心感を覚えた。
「実は、最近また考えることが多くて・・・。ブログを始めて、たくさんの気づきを得ました。でも、気づいただけでは変われないことにも気づいたんです。」
「なるほど。すごく重要ステップですね。」
龍先生の言葉に、私は驚いた。
「重要ステップ・・・ですか?」
「ええ。気づきがあるからこそ、次に進めるんです。もし気づかなければ、違和感すら感じませんよね。」
まさにハッとした。これまで、何度も「気づいたのに変われない」と思っていた。でも、そもそも気づいていなければ、変わろうとすら思わなかったはずだ。
「気づきは、変化のスタートラインです。真紀子さんがおっしゃるとおり、気づきだけではゴールへはたどり着けません。」
龍先生はゆっくりと続けた。
「大切なのは、気づきをどう活かすかです。そこに、本当の価値があるんですよ。」
私は深くうなづいた。確かに、気づきを得ることが目的ではない。気づいてどう行動に移すかが重要なのだ。
未来の深掘り
「では、具体的に何から始めたらいいのでしょう?」
龍先生は穏やかに微笑んだ。
「まずは、未来の深掘りをしてみましょう。」
「未来の深掘り?」
「そうです。あなたは将来どうなっていたいですか?何がどうなれば、『私の役割を全うできた』と充実感を得れますか?」
私は戸惑った。今までいろいろなコーチングやコンサルを受けてきたはずなのに、未来の自分像を明確に言葉にすることができないことに気づいた。
「・・・正直、分かりません。」
「ほとんどの場合、普通です。だからこそ、今がチャンスなんです。」
私は焦りと共に、なぜこれまで気づけなかったのかを考えた。私、バカになってしまったのかしら?
すると、龍先生が微笑みながら言った。
「真紀子さんが今まで気づけずにいたのは、ちゃんと意味があります。気づきの定義を『ないとみなしていたものがあった状態』と定めています。例えば分かりやすく《あれ?真紀子さん!前からここにいました?》なんて言われようものなら、腹が立ちませんか?」
「そうですね。ムッときます。」
「はい。同じようなことを真紀子さんはなさっておられたんですよ。おそらくは受けてこられたコーチの方々も、ステキな方々だったんです。真紀子さんが聴く耳を持っていなかったんです。
理由は、脳機能です。盲点がない方はいません。多くのアドバイスしてくださってきた方々に、何らかの原因で重要ポイントを聴き逃していたのでは?」
「・・・・・・・・・」
龍先生の言葉に、絶句。
覚醒
「もし今初めてかのように気づかれたのであれば、今が変化していく絶好の機会なのかもしれません。もし本当に変わりたいと願われているなら、一歩を踏み出してみませんか?」
私は深呼吸し、これまでとは違う形で自分に問いかけた。
「私が本当に望んでいる未来って何?」
今まで考えたことがなかったこの問いに、私は初めて真正面から向き合おうとしていた。今までの私が、すべてつながった!これまでのモヤモヤが、一本の線となる感覚。
「私は・・・本当は・・・!」
胸の奥から、今まで閉じ込めていた何かが溢れ出しそうになる。なぜだろう?涙が込み上げてきた。グッとこらえてしまう。
「それが、覚醒です。」
龍先生の声が、遠くから聞こえた。
「気づきとは、小さな積み重ねです。覚醒とは、すべてが腑に落ち、もう後戻りできなくなる瞬間のことです。多くの気づきを積み重ねてこそ、覚醒に至れます。私は、『意図的な覚醒の起こし方』を専門分野としています」
私は震える手でノートを開き、言葉を綴り始めた。
「私が本当に望んでいたのは・・・!」
私が今まで求めてきたものは、これだったのかもしれない・・・。
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