「自分軸」「他人軸」という言葉、最近よく耳にしますが、あなたはどう解釈しておられますか?この「軸」を使いこなすために、本当に必要なものとは何でしょうか?ここで出てくるのが、「自己承認感」「自己肯定感」「自己効力感」という3つの異なる「感覚」です。
車を例に、それぞれの感覚と軸の関係性を考えてみましょう。多角的に検証して、会社編も考えつきました。次回は会社編について書いてみます。
内面的な強さや安定感〜車の根幹
では、自己承認感・自己肯定感・自己効力感・自尊心は、どのように機能するのでしょうか?
自己承認感〜エンジン
自己承認感とは、あなたが「自分の存在を認める」感覚であり、心のエンジンのようなものです。車が走り続けるためにはエンジンが必要なように、あなたが自らを理解し、受け入れる基盤を持つことで、どんな状況でも前に進めます。
自己承認感が高い方は、器量の大きさとも通じています。たとえ困難な壁が立ちはだかろうとも、常に感謝が根底にあり、たとえ失敗しても経験へ変えていく自発適応力に長けています。逆に低い方は、暗黒時代の私のように自らへ禁止令を出しています。何をやるにつけても罪悪感が伴いがちです。
自己肯定感〜燃料
自己肯定感は、自分の価値や存在意義を信じる感覚です。これは、エンジンを動かし続けるための「燃料」として機能します。自己肯定感があることで、前向きなエネルギーが生まれ、困難な場面でも自分を信じる力となります。
困難な仕事や新しい挑戦に取り組む時、自己肯定感が高い方は過去に克服してきた経験をもとに、執念深く成し遂げます。逆に低い方は、あきらめやすく継続力に欠けます。
自己効力感〜加速力や速度の調整
「何かを達成できる」という確信であり、行動に対する自信を支えます。自己効力感が高まると、車のアクセルやブレーキのように、自ら進むスピードや行動の選択が積極的に行えるようになります。
アクセルとして、挑戦する意欲が湧き上がります。ブレーキとして、自制心を働かせます。松井秀喜さん著『不動心』では、「何があろうとも揺るがない心を形成するために、適切かつ具体的な行動を起こす」ことだと説いています。
情熱や動機と密接に関連づいており、自己効力感とは類義語の関係があります。勢いづけることよりも、ブレーキの方が難易度が高いのです。新幹線の開発において、最も難しかったのが、まさにブレーキでした。
自尊心〜シャーシやフレーム
車の「シャーシ」や「フレーム」が車全体を支える基本構造であり、車の耐久性や安定性に関わるように、自尊心は内面的な「強さ」や「一貫性」を支える重要な土台と言えます。困難な状況や外部からの圧力があっても、自己の尊厳や価値観に基づいて安定した状態でいられるのは、この自尊心という内なる「フレーム」があるからです。
つまり、自尊心は「自己の揺るがない土台」であり、外部からのプレッシャーにも耐えるための内面的な強さを支える「構造体」としての役割を果たしています。この「フレーム」が強固であればあるほど、自分らしさを保ちつつ、適切な柔軟性も備え、しなやかに成長し続けます。
自立軸 〜 ステアリングシステム
中心軸を定め、自己承認感を持つことで、あなたは「自立軸」というより強固な柱を立てることが可能です。自立軸とは、方向性を保ちながらも、進みたい道を柔軟に調整する力であり、内面の信念を基盤に据え外的な影響に揺らがない力を意味しています。
他者に流されることなく自分を支える柔軟貫徹力(他者の意見を柔軟に受け入れつつ信念を貫く力)です。自己承認感が核にあれば、あなたの「あり方(Be)」に基づき、より深い内面の成長と調和がもたらされるのです。
自分軸と他人軸 〜 両輪のバランスで進む方向を決める
まずは「自分軸」と「他人軸」。これらは車の「左右の両輪」として捉えられます。自分軸が強すぎれば偏った方向へ進んでしまい、他人軸に偏れば流されやすく、安定を失います。両輪のバランスがとれている時、車はスムーズに進めます。しかしそれだけでは車はどこへ向かうのか、正確には分かりません。
施術当時のお客様Uさんへ、左腎臓にフォーカスした対応をいたしました。左腎臓に取り憑いていたモノが取れたかのように軽くなったと喜んでいただけました。後日帰り道のエピソードで、左側に寄りながら歩いてしまい、右寄りに歩く意識づけを要したそうです。Uさんの歩く習慣は、左側が重かったため、無意識に調整しながら歩いていたことになります。
中心軸 〜 車の方向を示すハンドル
自分軸や他人軸の「左右の両輪」へ、進みたい方向を指示するのが「中心軸」です。車でいうハンドルの役割を果たし、道を確認しながら進む先を選ぶ指針になります。中心軸を持つことで、外部の影響や内面の葛藤に惑わされず、進むべき道をしっかりと見据えきれるのです。
アイデンティティ・セルフコンセプト〜ボディ
ボディは、客観視した存在全体を象徴します。車の形状やデザインが車の個性や存在感を形成するように、アイデンティティやセルフコンセプトは、「何を大切にしているか」や「どんな役割を果たしているか」「どうブランディングされたいか」を表現するからです。
アイデンティティが明確だと、ボディのように「存在が安定」し、自信を持って他人と関われます。反対は不安や躊躇、ブレです。30代半ばまで、私は本気で無能だと考えておりました。なぜなら、周囲と意見が噛み合わず、孤独感に打ちのめされておりました。施術を通じて認めていただけ、救われました。
まとめ〜 軸と感覚が生み出す成長と安定
自己承認感がエンジン、自己肯定感が燃料、自己効力感が制御力として機能することで、車は確実に前進します。中心軸で方向が定め、左右の両輪である自分軸と他人軸のバランスをとりつつ、あなたはより自由で成長ある未来へと進めるのです。
あなたは、人生を経営していく主人公として、どのような道を進んでいきたいでしょうか?まずは、自分軸と他人軸のバランスをチェックしてみませんか?
自分軸と他人軸のどちらかに偏っていると感じる場合、あなたの重要な価値観や信念を書き出してみましょう。日々の行動を振り返り、現状の特性を把握できれば、中心軸を意識し始められます。
あなたからのコメント、お待ちしております。