新しい扉〜早乙女芽衣子さん物語12

言葉にできない叫び

龍先生との対話から数日後。対話を通じて体感した思いを、ブログに表現しよう。ブログにログインしキーボード打ち始めた。・・・言葉が出てこない。思いはあるが、「書いても誰も受け止めてくれない恐怖感」「そもそも書きたい気持ちはあれども、言葉にできないもどかしさ」があることに気づいた。

スマートフォンの連絡先をスクロールしながら、ある名前で指を止めた。高橋玲子さん。優花が亡くなった直後、誰よりも静かに寄り添ってくれた。警察署の霊安室前のソファーで、私の震える手をそっと包んでくれた。

県知事当時、私の講演のスピーチライターで、公私ともに関わっていただいていた。娘の自殺の連絡があった際、真っ先に電話していた信頼する女性だ。53歳の彼女と娘の歳が近いこともあり、「玲子ちゃん」と親近感があった。

「今、少しだけ話せますか?」 震える指でメッセージを送ると、即「もちろん」と返信があった。その4文字に、胸の奥からこみ上がる感情。平静を保ちながら、日時と場所を調整した。

長年信用できていた重み

再会した喫茶店で玲子ちゃんと向き合った。彼女の心配そうな眼差しに、堰を切ったように話し始めた。優花が亡くなった後の、糸が切れ何もできずゴミ屋敷化していた日々。後追い自殺を考えたこと。龍先生との出会い。優花が私に伝えてくれたメッセージ。言葉を選びながら、この胸に秘めていた痛みを、初めて他者に打ち明けた。

玲子ちゃんは、何も言わずうなずきながら、ただ聴いてくれた。私の言葉が途切れると、長い沈黙が流れた。私は、自分が何を話したのか、それがどう受け取られたのか、怖くて仕方なかった。

彼女の口から出たのは、想像を遥かに超える言葉だった。話してみて感じたのが、私は彼女個人は知っていても、周囲の関係性までは知らなかった。彼女をスピーチライターとして長年信用できていた重みを、今初めて知った。

新しい扉〜早乙女芽衣子さん物語12

「芽衣子さん。まずは、私に話しかけてくださって、ありがとうございます。私から何かを言うと、強要になってしまう気がして、ただただ祈る日々でした。語れないことも、語りたいという気持ちも、どちらも大切です」 そう言って、彼女は朴訥に語り始めた。

「実は私の姉も、夫を事故で亡くした経験があるんです。芽衣子さんは、小さなコミュニティには興味ありませんか?親兄弟や友人等、大切な人を亡くした皆さんが集まるそこは、言葉にできない悲しみを抱え、互いに支え合う場所です。芽衣子さんが話してくれた優花さんのメッセージを、きっと真剣に受け止めてくれますよ」

新しい扉

私の心臓が、大きく、力強く鼓動した。信頼する人を通じたつながりが、想像もしなかった新しい扉を開こうとしていた。その日の夜、高橋さんから一通のメールが届いた。そこにはコミュニティの代表者の連絡先と、彼女からの温かいメッセージが添えられていた。

「芽衣子さんの一歩が、同じように悩み苦しんでいる誰かの希望につながりますように」

私は、優花との再会を果たしたかのように、胸が高鳴るのを感じた。

「優花。私の声は、確かにちゃんと届いたよ。」喜び溢れる気持ちを、グッと握りしめた両手に込めた。

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投稿者:

RyuAnshin

Universal Flow Therapy 健創庵 龍 庵真(りゅうあんしん)と申します。
 少なくも20万人超の名前と向き合わさせていただいた経緯から、Google検索より速く開設できます。 統命思想というオリジナル事業を立ち上げ、天命に生きる方を輩出するために今を生きています。 絶対に目標達成したい方へ、未知の可能性を実感の自立具現化サポート。 
 
 15才で自衛官となり、出身地の長崎よりも首都圏での生活が2/3となりました。 
 私自身のセルフイメージが強烈に低く、どんなに素晴らしいことをしても、悪い意味でバランスをとるような出来事が起きていました。 マジメに生きようともがきつつも、運命の荒波に翻弄され続けた期間は、30年を超えます。 
 今まで一貫してお伝えしてきたのは、 本当の癒しは、ご自身にしかできません。 
 「自立具現化コーチング」という独自の理論により、 ・過去と未来を今ココに集約させ ・究極のパートナーからアドバイスを受ける ・本当に望んでいる思いを発信源に、過去の記憶を癒す 方法を編み出しました。 
 どうぞよろしくお願いいたします。

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