私は0なんかじゃない!〜田中健太郎さん物語2

私は0なんかじゃない!〜田中健太郎さん物語2

健太郎さん、セミナーにネガティブイメージ。打開策を見出せず、しかたなく・・・。

葛藤

セミナー当日の朝、重い身体を起こしながら、同じようにコーヒーを淹れる。味がいつもより苦く感じる。家族はまだ寝静まっている。出かける支度をしていても、「本当にこれでいいのか?」という自問が頭を離れない。

「こんなことに時間を割いて、状況が変わるのか?」「家族のためだと言いながら、逃げているだけじゃないのか?」

ネクタイを結ぶ手が止まる。やはりもっと重要なことがあるように思えてならない。セミナーへ参加したところで、何かが変わるとはとうてい考えられない。今までどれだけガッカリしながら帰路についたことか。

スマホの『申し込み完了』という文字が、自らに問いかけ続けてくる。「じゃあ、お前はどうするんだ?何か打開策はあるのか?」と。湧き出てくる葛藤を抱えながら、電車に乗る。

本来の自分

会場には、健太郎と同じような年代の男性たちが集まっていた。中にはスーツ姿の精悍な顔つきの人もいれば、私服でラフな雰囲気の者もいる。私は一歩引いた距離感で座席に着いた。

講師として壇上に現れたのは「龍 庵真(りゅう あんしん)」と名乗る作務衣の男性。年齢不詳で、柔らかな空気をまとった人物だ。

「今日はいらしてくださり、ありがとうございます。今回の目的は、あなたご自身の『本来の自分を思い出していただくため』です。いかに本物でありたいと願っていても、『本来の状態』が分からなければ、本当に至れません。本当の先にあるのが、本物です」

第一声に、心が少しざわついた。本来の自分を思い出す?

「あなたは今、誰として生きていますか? 社長? 父親? 夫?・・・そのどれでもない『本来のあなたご自身』は、今どこにいますか?」

その言葉が、健太郎の胸をかすかに叩く。

だが、すぐに「キレイごとだ」と思う自分もいる。「そんな余裕があれば、悩んでいない」 「現実はもっと厳しいんだ」心の中で反発がこだまする。

自己対話

「多くの皆さんは、『本来』『本当』『本物』の違いが分かりません。あなたにはいかがでしょう?本来とは、純粋無垢なもともとの状態です。そこに『本来のあなた × 経験 = 本当のあなた』『 本当のあなた × 価値 = 本物のあなた』をかけ合わせたものだと定義づけています。分かりやすいでしょうか?

かけ算ですから数学なら、どちらかが0(ゼロ)なら答えも0です。とはいえ人間には当てはまりません。0なんて絶対に存在しません。 あなたの経験に『意味がなかった』ものなど、1つもありません。 『あなたの価値に0』なんて、あるわけがないんです」

その言葉に、息を呑んだ。うまく言葉にできないが、見落としていた盲点を見せつけられた感覚だ。ごく当たり前のことのように聴こえるが、今までとは何かが違う気がしてならない。

「私は、自己対話の促進化をオススメしています。あなたに『私が決めたことだから』を多用していただきたいんです。自己対話こそが、あらゆる問題の解決の糸口となることを主張しています。

右か左か、上か下か、どちらでもいいんです。私がすごく重要視している方針は、『真偽より幸福』です。正しい方が望ましいのはもちろんですが、幸福かどうかを優先させています。私は、あなたがどう生きようとも、幸福を根幹に置いていただきたいと考えています。

今日の話を聴いていただき、改めて関心を持っていただけるなら、個別に面談させていただきたいんです。ぜひアンケート用紙へご記入いただき、日程調整してまいりましょう」

期待してもいい

帰りの電車、私は手帳を開いた。何も書かれていないページに、ふとこう書いていた。

『私は、どう生きたいのか?』『本来の自分とはどんな自分?』

問いに対する答えは、まだ出ていない。 ながらも《自分に向けて問いかけた》という事実が、ほんの些細な突破口のような達成感がある。葛藤を超えて参加できたことが嬉しく、ほのかに「期待してもいい」と感じている。うちひしがれていたが、やはり私はまだやれる。

私はこのままでは終わらない。「・・・私は、0なんかじゃない」が、頭の中でこだましている。これから、巻き返していくのだ。

#社長
#コーヒー
#手帳
#本来の自分
#数学
#幸福

投稿者:

RyuAnshin

Universal Flow Therapy 健創庵 龍 庵真(りゅうあんしん)と申します。
 少なくとも20万人超のお名前と向き合わさせていただいた経緯から、生き方より理想を創り出す「姓名承認マイスター」を広げています。 
 究極のセルフマネジメントで自立成長を応援。 絶対に目標達成したい方へ、未知の可能性を実感の理想具現化サポート。 
 
 15才で自衛官となり、出身地の長崎よりも首都圏での生活が2/3となりました。 
 私自身のセルフイメージが強烈に低く、どんなに素晴らしいことをしても、悪い意味でバランスをとるような出来事が起きていました。 マジメに生きようともがきつつも、運命の荒波に翻弄され続けた期間は、30年を超えます。 
 今まで一貫してお伝えしてきたのは、 本当の癒しは、ご自身にしかできません。 
 「立名コーチング」という独自の理論により、 ・過去と未来を今ココに集約させ ・理想とする未来のご自身からアドバイスを受ける ・理想とする未来のご自身を発信源に、過去の記憶を癒す 方法を編み出しました。 
 世界中にiPhoneレベルで 「理想の自分像って?」 を訊き合って認め讃え合えている感動世界を見るために、今を生きています。 
 どうぞよろしくお願いいたします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.