
疑念
「りゅうあんしん」メモ書きのとおり、サイト検索してみる。確かに出てきた。しかし・・・・・・アヤしい。美奈さんの話がなければ、確実にスルーするだろう。美奈さんは、こちらのサイトは見たのだろうか?友人の紹介でと語っていたが、どんな経緯で興味を持ったのだろう?分からないながらに飛び込んだ理由とは?
分からないことだらけだ。何が起きるのかも、どう変わるのかも。それどころか、大いに疑っている。詐欺じゃないの?・・・・本当に大丈夫?
今までならここで止まる。「もう少し調べてからにしよう」「他にもあるはずだ」と、身を引いてきた。その方が正しい気もする。・・・・・・・・なぜか離れられない。信じてなんかいない。不信の方が圧倒的に強い。それなのに「今ここで離れたら、もう戻ってこない気がする」という感覚だけが残り続ける。
書けない
この感覚に理由はない。説明もできない。消えない。だからこそ、疑いを抱えたままでも、なお踏み出してしまうことがある。
「ひとまずは、話だけでも聴いてみよう」言葉にした瞬間、何かが決まった。
そのまま画面を見る。問い合わせフォームがある。指が止まる。何を書けばいいのか分からない。名前、連絡先、内容。項目は単純なのに、進まない。
何を書けばいい?相談内容。・・・何を相談する?分からない。さっきまでのことを言葉にしようとする。「分からない」「止めている」「噛み合わない」どれも違う。どれも浅い。整えようとした瞬間、全部消える。
越える
また同じだ。止めている。画面を閉じようとする。やめておこう、と言い訳が浮かぶ。「やっぱり怪しい」「もっと調べてから」。それでも、なぜか閉じない。ここで戻ったら、さっきと同じになる。はっきりしているのは、それだけ。それだけは嫌だ。
深く息を吐く。整えない。そのまま書く。「うまく言えませんが、今のままでは無理だと感じています」一行だけ。
送信ボタンが目に入る。指が止まる。迷う。疑いは消えていない。むしろ強い。それでも、押す。押した瞬間、音は何もないのに、はっきりと分かる。戻れない。線路の軌道が切り変わるかのように、確実に、何かが動いた。境界線を越えた。