名前に秘められた意図〜佐藤真紀子さん物語2

名前に秘められた意図〜佐藤真紀子さん

ZOOM交流会後、個別に日程調整し、個別にお会いすることに。

「感謝を具現化・・・?」

彼の言葉が頭の中でぐるぐると回る。結婚して姓が変わることに、そんな意味があったなんて考えたこともなかった。私はただ、夫と共に生きると決めただけだったのに。

「佐藤真紀子という名前を生きることに、どんな影響があったと思いますか?」

龍先生の問いに、戸惑いを隠せない。初めて考えた視点。確かに旧姓のままでいたら、私は違う人生を歩んでいただろう。

「でも・・・それって、偶然じゃないですか?」

思わずそう口にしていた。名前が運命を決めるなんて、ちょっと信じられない。

「偶然かもしれません。逆を言えば、どんな偶然にも必ず意味があるんですよ。佐藤という姓になったことで、あなたの生き方に影響を与えた部分はないですか?」

「・・・そう言われると、分かりません。ながらも、夫と結婚してからはずっと『支える側』にいた気がします。」

「なるほど。佐藤の『佐』は補佐の意味もありますね。」

「補佐……」

まるでパズルのピースが少しずつはまっていくようだった。私は、家族を支えることに意識を向けすぎて、自分自身を顧みることが少なくなっていたのかもしれない。

「それじゃあ、旧姓の『中田』だったころの私は……?」

「中田には『中心』という意味も含まれます。あなたは昔、もっと自分が主役だったのでは?」

その言葉に、胸がチクリと痛んだ。

確かに、学生時代は自分のやりたいことを優先していた。ファッションが好きで、アパレル業界に憧れていた。それなのに、いつの間にか自分を脇役にしてしまっていた。

「かつ真紀子の『ま』とは、名前の字の『真』もありますが、『魔が刺して』の『魔』とも解釈できます。ポイントは『間の使い方』です。真紀子さんは、どんな生き方をしてきたんでしょう?」

「つまり、私は結婚して周囲の願いに応える、『支える側』の人生を選んだんですね・・・。」

「そうですね。あえて強調しますが、悪いわけではありませんよ。大切なのは、その選択や経験をどう生かすかです。」

龍先生は柔らかく微笑んだ。

「真妃子さんが名前に興味や疑問を持ち始めたということは、新しいステージに移るタイミングなのかもしれません。なぜなら、名前とは存在価値そのものだからです。」

「新しいステージ・・・?」

「今までの『佐藤真紀子』としての生き方を振り返りながら、これからの『佐藤真紀子』をどう創っていくか?そのヒントが、名前の中にあるのかもしれませんよ。」

私は深く息を吸い込んだ。

「自分の人生を、自分で決める・・・?」

「自分の人生を、自分で決める」心にじんわり沁み入る。ずっと、誰かのために、家族のために生きてきた。でも、これからは——。

「私は・・・私自身のために、動いてみたい。」

龍先生が満足げにうなづく。

「それでは、次に進みましょう。」

こうして、私の人生の新たな扉が、またひとつ開かれた。

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行き場のない焦燥感〜佐藤真紀子さん物語1

行き場のない焦燥感〜佐藤真紀子さん

「ぅ~ん、どうしたらいいのかしら?」

朝食の片付けを終え、ソファーに横たわる。いつものように、店へ向かう前のわずかな時間。「行かねばならない」と言い聞かせている。胸の奥に、言葉にできないモヤがずっと居座っている。

私の名前は佐藤真紀子。52歳。F市内でアパレルショップを経営している。もともと20年以上専業主婦だったが、長男の研司の就職を機に、友人の誘いで始めたこの店。思いのほか軌道に乗った。周囲から「成功者」と羨まれることもある。果たして本当にそうなのだろうか?

妹の由依が都内で就職し、子どもたちも独立して、家庭は夫と二人きりになった。結婚当初はあれほど情熱的だった広志も、今では週末は接待ゴルフ、平日は会社に籠もりきり。何をしているのか、何を考えているのか、すっかり分からなくなった。

将来のことを夫に相談しても、「好きにしたらいい」としか返ってこない。「あなただって、定年後どうするの?」と言いかけて、言葉を飲み込んだ。

「私、このままでいいの?」

ママ友たちとの会話も、なんとなく虚しい。半数以上が離婚し、新たな人生を歩んでいる。彼女たちは前を向いて進んでいるのに、私はただ時間に流されているだけのような気がする。だからと言って離婚が正解なのか?経済的な不安もあるし、何より「夫を嫌いではない」自分がいる。

「何か新しいことを始めなきゃ」

焦燥感に突き動かされるように、新規事業説明会やカウンセリングを受けたり、SNSを通じて色々な人とつながった。何かが足りない。「これだ」と思える手応えが、どうしても見つからない。

ひたむきに子どもたちのためにと走ってきた。更年期的な類のものだろう。誰だって陥るような時がある。きっといつか晴れるはず・・・・・・・・・・・・。

夜になると、その焦燥感はさらに増す。布団に入っても眠れない。時計の針が1時、2時と進んでいくのをただ眺めるしかなかった。病院で「不眠症ですね」と言われ、薬をもらったこともある。薬が効く日もあれば、まったく眠れない日もある。どうして自分がこんな状態になっているのか、さっぱり分からない・・・・・・。

「ストレスですね」

医師にそう言われても、ピンと来なかった。私は特にストレスを感じていなかったし、むしろ日々の生活は充実している。

ある日のオンライン交流会をきっかけのご縁。あとあと振り返ってみて、この出会いが私の人生を根底から揺さぶり変革を起こすことになる。今のこの瞬間には、アヤシさ満載だったが・・・。

「ほぉぉぉ、佐藤真紀子さん?47画のいいお名前ですね」

画面越しに、作務衣姿の男性が微笑んでいる。彼の第一声に、私は思わず驚いた。

「はぁ?私の名前、47画なんですか?」

「きめ細やかな配慮が強みですが、同時に些細なことを気にしやすい弱みもあります。佐藤さんの場合、どちらの傾向が強いですか?」

「・・・どちらも当てはまるかもしれません」

ドキッとした。初対面なのに、まるで私の心の奥を見透かしているような鋭さ。何者?この人?

「申し遅れました。私、『姓名承認』の発明者、龍 庵真(りゅう あんしん)と申します。」

「姓名……承認?姓名判断とは違うんですか?」

「違いますよ。姓名判断は運命を決めつけますが、姓名承認は『自分で決める』ためのものです。」

【自分で決める】ーーその言葉に、何かロックされた感覚。興味が湧いてくる。

「ところで、佐藤さんの旧姓は?」

「中田です。」

「なるほど、中田真紀子さんだったんですね? だとすると、キーワードは感謝です。感謝を具現化させたくて佐藤真紀子という生き方に興味を持たれたのでは?結果として、佐藤さんというご主人様と結婚したのかもしれません。という話を聴いてみて、どう思われますか?」

「えっ?」

今まで考えたこともなかった視点に、言葉を失う。「結婚して苗字が変わるのには、ちゃんと意味があるんですよ。もし離婚して旧姓に戻ったとしても、『佐藤真紀子』を生きた経験は、真紀子さんの一部です。名前の変化をどう解釈するかで、人生が大きく変わります。」

この人の話には、なんとなくどこか「答え」がある気がする。少なくとも、私が今まで考えもしなかった視点がある。

「もし本当に変わりたいと願っているなら、一歩踏み出してみませんか?」

その言葉に、私は思わず身を乗り出していた。

「お願いします。」

こうして、不安いっぱいの中で、新しい人生の扉が開かれたーー。

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幸福 = (使命 + 天命 + 立命)× 自立

幸福 = (使命 + 天命 + 立命)× 自立

「幸福」の追究

誰もが例外なく、幸福になるために生まれ、生活を営んでいます。しかしながら解釈が各人各様に異なる答えを持つため、他人には理解し難い幸福観も起こり得ます。あなたはどのように受け止めておられますか?

共通しているのは「内的な満足」と「外的な調和」の両立です。だからこそ多くの経験を通じて右往左往しながら、両立ポイントを見出そうと試行錯誤するのです。

今回の試みは、「幸福」の公式化です。公式化によって幸福の本質をより深く理解し、実現可能な目標として設定しやすくなるのでは?

いくら努力しても報われず、時代の荒波に翻弄されつつも、ひたすらハンドルを離すまいと踏ん張ってきました。だからこそ簡略化させ、ムダなものを一切削ぎ落とすシンプル化にこだわってきました。

幸福の公式

幸福 = (使命 + 天命 + 立命)× 自立

この公式は、幸福が内的条件(使命・天命・立命の確立)と、外的条件である「自立」によって支えられているという考え方に基づいています。

反面、自立できてない、例えば孤立した状態で立命できたKさん。果たしてKさんは幸福でしょうか?自立とは、自他ともに信頼関係なしにはあり得ません。

使命 + 天命 + 立命 〜 内的条件の三本柱

私の今の感覚では立命を重要視していますが、使命や天命を重要だと考える方もいらっしゃいます。私自身、天命を見出せず悩み苦しんでいた時期があります。 その当時は立命という言葉さえも知らず、幸福ではありませんでした。だからと言って解釈次第では、「幸福だ」とみなせないわけではありません。解釈は各人各様だからです。

これらが内的条件として確立することで、幸福の核が形成されます。あなたの価値観等は、「使命・天命・立命」のどれかに内包されていなければ、あなたご自身において調和されていません。 あなたご自身が不調和な状態で、全体に調和をもたらすことは不可能です。

使命

あなたご自身の「何のために生きるのか」という問いの答え。日々の行動に意義を与えるもの。例えば、家族を守るため、社会に貢献するため等。会社員だったとしても、何らかの担当者です。使命という役割を持っていない方はいません。たとえ勘違いだったとしても、あなたには使命があるのです。

「使命は氏名とつながっている」とも言われており、あなたのお名前にこそ役割が秘められています。

天命

生まれ持った才能や役割、自然とのつながりの中で「与えられたもの」。あなたご本人の力だけではなく、環境や運命が後押しする部分。たいていの場合、あまりに身近にありすぎて気づけていない方が大半です。天命も、あなたの成長に応じた規模と方向性へ発展していきます。『天命の暗号』(出口光著)は素晴らしい名著で、大いに参考になります。

最近、多くのステキな皆さんが多用しています。コロナ禍で開業復活する際に、天命を基軸に考えましたが、差別化するために新たな言葉を探しました。

立命

自らの使命と天命を統合させ、死ぬまで全うする覚悟。あなたご自身で取捨選択し、腹を括った生き方の究極の形。マズローが言う「自己実現」と密接な関連性を感じていますが、あなたにはいかがでしょうか?

私の場合、「存在承認」がキーワードです。存在価値がない方はこの世にいません。この世に生を受けた以上は、誰しも確実に何らかの役割があって、今を生きておられるのです。一緒に考える人生を全うしたいと願っています。

原型は中国古典『孟子』の「尽心章句」に由来しており、この価値観を基に「立命館」という名称が生まれました。日本では安岡正篤さんを筆頭に、西田幾多郎さん、森信三さんが主張しています。

自立 〜 幸福のかけ算

自立とは、つながりの中で自らを確立すること。他者や自然との信頼関係を大切にしつつ、あなたご自身の軸を保ちながら信念に基づき行動できている状態を指します。自立は幸福を最大化するためにかけ算でなければなりません。

「共存・共生・共栄・共和・調和」というレベルに基づき、支え合っているのです。

例えば天命を全うできても、他者からの支援や共感を得られないとしましょう。孤独感を伴い、完全な幸福とは言えないかもしれません。逆に、つながりに頼りすぎれば、自発性や主体性を損ない、過度な依存の不安定さが幸福感を揺るがします。

幸福を最大化するには?

公式を活用することで、あなたがどの部分を強化すべきか、落とし込めます。ムダなものを一切削ぎ落としているので、ぜひあなたがいいと考えるものを付け加えてみてください。かつ、何か加味した方がいいものがあるか、教えていただきたいです。

使命が弱い場合

日常の行動に意味を見出すため、あなたが大切だとみなす価値観を整理してみましょう。先にも書いたとおり、勘違いでもいいくらいです。一歩を踏み出してみなければ、自覚しようがありません。

天命が不明確な場合

あなたの得意なことや自然と引き寄せられる役割について深く考えてみてください。あまりにも無自覚すぎて、気づけていない場合が本当に多いです。「あなたの呼吸、とても素晴らしいので、ぜひ私にもご教示いただけませんか?」と言われて、明確に対応できるでしょうか?

私の場合、名前に関する表現が、明らかに天命です。27歳当時、信じてもいない中で勉強することになりました。本音しか言えないことが悩みで、相手を傷つけることしか言えない自分に憤り、姓名判断を何度封印してきたことか。

瞬時に頭に浮かぶまでに鍛錬させてしまったため、無意識レベルへ浸透していました。姓名判断が大嫌いながら20万人超の名前と向き合ってまいりました。

2020.4.26、コロナ禍の緊急事態の最中に「これが私の天命じゃないわけがない」と確信。「世界で私にしかできないので、時代に早かろうがやるしかない」と覚悟いたしました。

立命に迷いがある場合

死ぬまで全うしたい生き方を具体的にイメージし、書き出してみることをお勧めします。死生観は極めて重要で、「究極の死に方」から今のあなたを照合していきます。

私の場合、100歳の誕生日を命日と定めています。テーマは「存在承認」です。龍 庵真(りゅう あんしん)としての役割を全うし本名で生きています。生涯現役で老衰死をイメージしています。役割分担を全うできた充実感と、素晴らしい後継者へ託しきれた安らぎに満たされています。

自立が欠けている場合

他者や自然とのつながりを大切にしながら、運気の流れを参考に中心軸を再確認し、信頼関係を育む行動を意識しましょう。スランプに陥っている時の多くは、無意識に独善的にハマり、孤立していると感じがちです。

自立と幸福の共鳴

幸福は、使命・天命・立命が調和した内的条件と、自立がかけ合わさることで高まります。この公式は、あなたご自身の中心軸を強化しながら、他者や社会とのつながりを豊かにする手助けとなり得ます。

例えば、世界最貧国と言われながらも、「最も幸せな国民」と称されていたブータン。国王を中心に、誰もが役割を自覚し喜びや安らぎを感じていたのではないでしょうか?今ではSNSの流入により、他国と比較できる状況へ。結果、幸福度ランクが下がり、幸福とは言いがたくなりました。

主観かもしれませんが、キューバは健康寿命が長い国だと認知されており、幸福度ランクが高いと言えるのではないでしょうか?音楽や踊り、祭り等を楽しむ文化が根付いています。だからこそ物質的な制約を超えた幸福感を生み出せているとみなしています。

国家レベルで考えると分かりやすいですね。あなたご自身に当てはめた場合、幸福度ランクの現状とは?

最後に

「幸福」を公式で考えることが、あなたの新しい発見をもたらすきっかけとなれば幸いです。ぜひコメント欄で、あなたが感じる「使命」「天命」「立命」、そして「自立」について教えてください。

共に幸福を探求し、より充実した人生を築く一歩を踏み出しましょう!

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