「自分軸を持ちなさい」この言葉はとても強く響きます。自信が揺らいだときほど、その響きに寄りかかりたくなります。ながらも実際のところ、多くの人が自分軸を握りしめたまま、苦しくなっているのも事実です。
なぜでしょうか?理由は、とてもシンプルです。
自分軸という構造の限界
自分軸自体が悪いのではありません。むしろ、誰もが最初に必要とする基礎です。自分軸と他人軸は、車の両輪のようなもの。自分軸なしには動けませんが、強調しすぎると弊害が起きます。自分軸は自分を守るための設計であり、世界へ広がるための設計ではありません。1パーツなのに、さも全体を司るかのような表現が問題なのです。
だからこそ、一定のところで必ず限界を迎えます。「尊敬するステキな方々が、いまだ自分軸を手放せないのはなぜ?」と不思議に感じてなりません。繰り返します。自分軸だけでは、確実に破綻します。
・自分の価値観だけで判断してしまう
・他者の言葉が受け取れなくなる
・正しさがぶつかる
・孤独感が深まる
これは人間としての故障ではなく、《自分軸という構造の限界》です。成れの果ては孤立です。今回は、「自分軸と他人軸の調和案」を主張いたします。

自立軸(自他調和)
私は施術家当時から、「自立」を強烈に重要視してきました。本来の自立とは辞書に書いているような「依存しない状態」とは全く違います。「自然や社会とのつながりから、自らを確立させる」と定義づけています。
本当の意味で前へ進みたいなら、自分軸の上に自立軸を築く必要があります。自立軸によって柔軟貫徹力が培われます。会社に例えるなら経営戦略部。車のパーツならステアリングシステム。
・私とあなたが矛盾なく共に進める軸
・自分の願いと、相手の願いがぶつからずに折り合える軸
つまり自他調和 の感覚です。ここへ進むと
・影響力
・人間関係
・仕事の創造性
あらゆる領域の質が一段階上がります。「私が望むもの」を超えて「私とあなたが望むもの」という視点から自分軸を考えたら、だいぶ解釈が変わりませんか?
自律軸(心身調和)
ここまで読んで、「他者と調和するのは大切だけど、自分の内側はどうなるの?」と感じた方もいるかもしれません。その疑問こそが、「自律軸(心身調和)」の必要性を示しています。
もともとこだわっていたのは自立でしたが、あるお客様との対話から自律の価値が浮き彫り化されてきました。定義を「自然や社会とのつながりから、自らを確立する」としており、会社では企業&経営理念のような役割を示します。
分かってみて、気にならなかった理由が、つかみどころがないから。「自立と自律の違いって何?」を問い続けて8年が経ちました。
自立軸が外との調和なら、自律軸は内側の調和。自発適応力が培われます。
・頭と心のズレが減る(身口意)
・感情に振り回されなくなる
・体の声が聴こえやすくなる
・余白を生み出し直感が働きやすくなる
外との調和を持続させるためには、
内側の静けさとしなやかさが欠かせません。
心身調和が土台にあるからこそ、自他調和が安定します。この順番が、とても大切なのです。
「守る」から「開いていく」
自分軸にこだわるほど、視野は内側に閉じていきます。自分軸は必要ですが、出発点でありゴールではありません。そこから先へ進みたい方のための道が、
・自立軸(自他調和)
・自律軸(心身調和)
この2つの軸は、自己開示によって強くなります。閉じて守る軸から、開いてつながる軸へ。この転換こそが、人生の流れを大きく変えます。
もしあなたが、「自分軸で頑張っているのに、なぜかうまくいかない」と感じているなら──────
それは故障ではなく、次の段階へ進む準備が整った合図なのかもしれません。あなたが今握っているものを、ほんの少し緩めた先に、全く新しい世界幸福が待っています。