潜在意識系セッションの影
昨今、潜在意識系の素晴らしいセラピストがたくさん輩出され、意識次元がどんどん上がっています。新時代を創り上げていく上で、喜ばしいことです。
光が射し込むほどに、影も際立ってくるもの。影の部分として大いに気になっている1つ。「ブロック」です。表現上、確かに分かりやすいので、ついつい使いたくなるのでしょう。
多くの皆さんが「ブロックが外れてよかった」と口々に表現しています。さも「ブロック」を敵や邪魔者であるかのように・・・。聴いていて、切なく残念でなりません。
前々から多くのお客様に「いろんな方から潜在意識のセッション受けてきたけど、あなたのは確実に何かが違う」と評していただける場面がありました。施術家だった当時は無我夢中で、「施術との相性がいいからだ」等考えてきましたが、完全に勘違いでした。「未来の深掘り」はじめ独自の手法を活用していたこと、お客様の指摘で自覚できました。
潜在意識なりの愛情表現
前に「父親から暴力で厳しく躾けられてきたことがブロックになっている」という女性Sさんがいらっしゃいました。よくよく話を聴いてみると「暴力を振るう男性を反面教師として、温厚で平和的に物事を解決する方を結婚相手に選んだ」とおっしゃいます。結果、確かにステキなジェントルマンです。
「ならばお父さんの暴力的な躾だったことが、ご主人さんを選んだ決定的な基準となったんですね?これを『ブロック』と表現するのは変じゃありませんか?」「Sさんがおっしゃられる『ブロック』は、もしやお父さんの愛情表現をSさんが屈折して解釈していただけだったのでは?」と語り合う中に、さらに深い本質的な課題にたどり着きました。
「潜在意識の正体」でも語っておりますが、潜在意識がいかに複雑怪奇な意味不明なものであっても、確実に顕在意識だった《当時》があるのです。顕在意識だった当時に原因となったドラマとは、ほぼ全てが潜在意識なりのあなたを慕う愛情表現です。
罪悪感と防衛意識
DVなご主人様に困っているというYさん。記憶をたどってみると、幼児虐待を受けていた経緯が浮き彫り化されてきました(実際によくある事例です)。もしくは当時の私のように、罪悪感にまみれた自虐的価値観から、自傷行為に走る場合。
幼児虐待を受けていた当時は、防衛意識は必要不可欠でした。殺されていたかもしれません。しかし大人になって、虐待される危険性がないにもかかわらず、防衛意識を持ち続けている場合・・・。「では私が相手になりましょう」と現れてくださっています。敵は実際に存在しているのではなく、あなたの記憶の中にある投影が敵にだぶらせているのです。
あなたの従順なサポーターである潜在意識が、あなたの邪魔になるようなことをするわけがありません。よくも悪くも、起きている出来事のすべては、あなたの自作自演によります。そう考えた方が、「悪いと思うなら変えればいい」が即できる[幸せ解釈力]が増します。潜在意識は絶えずあなたの幸福を願っているのです。
本来のあなたは
結論。個人的に「ブロック」という表現は嫌いです。理由は、潜在意識を敵対視してしまう危険性をはらんでいるからです。潜在意識なりに、ご主人様であるあなたを慕い想っての愛情表現なのです。
Universal Flow Therapy では、「ブロックを外す」等の表現は一切使いません。今まであったものをぶち壊し、新しいものを打ち立てるなんて全く不要です。「軌道修正」で十分なのです。
「潜在意識さん、今までよくご主人様のために働いてくれたね。ありがとう。しかしながら今は、ご主人様にとって都合が悪い価値観なのよ。だから最適化させてね。これから軌道修正するね」と訴えかけています。
潜在意識も顕在意識も、どちらもあなたの意識です。「本来のあなたは絶対にカッコよくてステキだ」という前提で向き合わせていただく以上、潜在意識もステキでないわけがありません。
正確に表現するなら、「変わる」のではありません。「本来のあなたへ戻る」のです。戻っていただくために、「思い出す」という過程を経ていただいているのです。
あなたは今までもこれからも、絶対にカッコよくてステキなのです。